【マネ真似をする経営(4):「藤沢武夫 その2」】
経営にはスピードが大切だ。
トライ&エラー(失敗)は大切だけど、
エラーが続いている間に会社が潰れては話にならない。
企業は潰れる前に成功する必要がある。
経営をうまく行かせるためには、
エラー(失敗)を少なくし、
成功するまでの時間を短縮する。
そのためには成功の方法(ノウハウ)を
真似る事が一番手っ取り早い。
「藤沢武夫」
前回も話をしたが、
私はこの人を相当真似している。
本田技研工業の創業期における
本田宗一郎と藤沢武夫は
2人で1人分というか、
お互いが長所と短所を補うような、
まったく間逆の人間性を持った2人だったようだ。
2人の関係は、自分の欠点をお互いに補える事で、
自分の持っている能力を
最大限に発揮できるパートナーだったのだ。
そして、2人は同じ社内にいながら
ライバルでもあった。
本田宗一郎によって
傑作スーパーカブが作られたとき、
「どうだ、これで文句あるか、売ってみろ」
と本田宗一郎は藤沢武夫に発破を掛けたらしい。
それに対して藤沢武夫は、
「年に10万台は売ってやる」
と豪語したらしい。
バイク業界全体で年に2万台ほどしか
売れていなかった時代にである。
二人は良きパートナーであり、
良きライバルであった。
実質の経営は藤沢武夫が握りながら、
表舞台の役者としての本田宗一郎が居る。
その本田の顔としての本田宗一郎を
完全にプロデュースする藤沢武夫。
本田宗一郎がすごいから有名なのではない。
藤沢武夫が意図して有名に仕立て上げたのだ。
そしてその立場を演じ上げた本田宗一郎。
彼ら2人は、
同時に引退し、社長を後輩に譲っている。
共にホンダを大きくし、
2人一緒に引退する。
そんな2人に経営者としてとにかく尊敬する。
私は藤沢武夫を真似している。
自分に置かれた境遇や、
私と社長との間柄が、本田宗一郎と藤沢武夫の間柄に似ているから。
今のところ私の理想とする経営は
藤沢武夫のような経営手法である。
華々しく表舞台に出て、
会社の顔として世間から評価されるのもいいのかもしれない。
誰だって人から認められたいと思う。
私だってそうだ。
だけど、私の本当の目的は人から認められる事ではない。
自分の会社を大きくして、
より良いサービスを、より多くの人々に提供する事なのだ。
そのためには、
自分が犠牲になる事や、
報われない労働をする事や、
誰もやりたがらない仕事をする事には
私はまったく抵抗感がないのだ。
野球に例えれば、
ホームランを打つ人はカッコイイ。
スター性があり、誰でも憧れる。
しかし、本当は勝利のため送りバントをした選手や、
完全試合をする投手の背後でファインプレーをする野手のような、
そんな裏方のヒーローに私は魅力を感じるのだ。
藤沢武夫はそんな裏方のヒーロー。
だから私は真似をする。
それが私の経営手法。
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